自作スピンドル二号の制作記録

制作の話

別の道具を作る過程で、1mm~4mmの薄い板が取れたのでスピンドルを作ることにした。

編み物はゆっくり十年は好きでやっている。正確には数えないが、だいたい、五年くらいたいして使えないものを編んだり完成させなかったりして、靴下、セーターを編むようになったのは五年前から。

一年半前にスピンドルを作る。果樹の細い木の幹、真ん中に水の通る穴が開いているので、使いあぐねていた木材と、松の枝を使う。松の枝はしっかりしてるし、まっすぐなので良い。比較するのが、ヒバ、ヒノキの枝だが、こちらはまっすぐのものはある程度太さがなければ取れない。果樹の木は年数も経っていないからか、さくさくしていて軽い。木くずからは甘い匂いがした。

紡ぐための羊毛もないのに、youtubeで毛糸を作っている動画を見て、自分でもやってみたくなったのだ。出来上がる糸よりは、その工程に惹かれたのだろうか。道具を作ってみてほぼ満足した。そして、羊毛フェルト用の羊毛をもったいないかなと迷うも試しに紡いだのが今年の春。見様見真似で作ったスピンドルで、糸が紡げた。目標は欲しい細い糸を作ること。

自作スピンドルふたつめを作ったので記録しておく。

スピンドルの種類

大きく分けてドロップスピンドルと、サポートスピンドルがあるらしく、youtubeで見て参考にしたものは、立って紡ぐ、スピンドルを下に落として空中で撚りをかけるドロップ式だった。

ふたつの違いもわからないまま、見様見真似で作ったが、自作スピンドル一号はドロップ式ということになる。

試しに紡ぎながら、SNSで他の方が紡いでるのを見るうち、地面につけて紡ぐ、独楽のような形があることを知る。

日本の現代の生活スタイルに合うだろうし、主流のように感じる。

私自身、座布団に座る生活が馴染んでいる。ドロップ式で紡ぐと、腕を持ち上げてスピンドルを床から浮かさないといけない。2cm浮かすなら地面につけたい。椅子に座って紡げばいいのだが、スピンドルの有効的な使い方をまったくわかっていなかった。

自分の作ったものが、ドロップ式だということを知れたことで、どういう使い方をする道具なのかわかった。これがわかるのとわからないのでは雲泥の差。取り扱い説明書の重要性に今更気がつく。

自分で作っておいてわかっていないのもおかしな話だが、私の場合こういうことがよくある。ちゃんと勉強せず、見様見真似、わからないけどやってみて、うまくいかず不格好なものが出来上がるのがほとんどで、そうしたあとで先人の知恵をありがたく勉強する。やってみてからじゃないと何を理解できるようにすればいいのかわからないということもある、と、自分の行動はそう変わらないので半ば納得させるために、これも悪くはないと書いておく。

ドロップ、サポートという言葉を知る前に、次は地面につけて紡げるスピンドルを作ろうと考えていたのだが、自作スピンドル二号はまたまたドロップ式である。

コマ型のスピンドルを作るとなると、すこし厚みのある木材が必要になるので、手軽に加工できるものとしては、軽いドロップ式スピンドルがちょうどよかったのだ。(サポート式は軽いよりはある程度しっかりしたほうがいいだろうという予想から)

制作したもの

厚さは均一ではない1mm~4mm、直径7.5cmの底板。枝を中心に差す、約4mm、比較的まっすぐなものを選んだが、曲がり有。糸をひっかける機能として、フック状の切り込みを入れる。木の枝でかぎ針を作ってみるのにはまっている時期があったが、それが役に立った。

重さ8グラム。全長約26cm。

棒と板の接着は、うっかり穴を大きく開けすぎたので不安定。

そもそも底板が薄いし硬い木材ではないので強度はない。よくしなる。しなるのを面白がって繰り返し指で押していたら簡単にパキンと割れる。手を置いて少しでも体重をかけたら割れる。

今回は強度をもたせるのははじめから諦めて作成。

製材した後のいつか使うと取っておいている木材を使いたいというのが目的の半分を占めていた。自分で楽しく使うものなので、壊さないよう気を付ける。底板にあまり触らないようにして紡ぐことにする。簡単なつくりだし、糸を引っかけるフックがなかなかうまくいったので、底だけ壊れても新しい底ととりかえて使うつもりだ。

均一じゃない形状は気に入っている。吊るしたら見栄えはしそう。

自作スピンドル二号紡ぎ心地は?

重いスピンドルからは太い糸、軽いスピンドルからは細い糸が、紡げるらしい。スピンドルが重いと糸を細くできない、太い糸は軽いスピンドルだと撚りが伝わらないということか?というのが未経験の想像だったが……

さっそく使ってみたら、すごく細く紡ぎやすい。頭で色々考えるより、実際やってみると、理屈が体感を上回る。事実として、軽いと細い糸が紡ぎやすい。

やってみたい編み方があり、それに使う細い糸を作りたくて手紡ぎに挑戦していて、自作スピンドル一号で中細未満の糸を一応紡げていたのだがもう一段階細くしたいけどやりにくい、できないという状態だった。自作スピンドル一号の重さは17.5グラム。双糸で中細の糸を作ることはできる。

自作スピンドル二号、細い糸がすいすい紡げるので細くし過ぎて切れてしまう。限界というものがあるのを忘れてしまうくらい細い糸が紡ぎやすい。

この紡ぎやすさ、重さ以外に、一号と二号の違いがあり、それは底板の大きさ。一号は3.5cm。一般的なものがどれくらいのサイズなのかわからないが、一号の使い心地の微妙さの一因は底板の小ささもあると思う。回転させづらい。小さいサイズの底板でも、地面につける独楽型であればうまく機能するかもしれない。サポートスピンドルとして改良してみようかと思う。

それと、軸の太さについて。一号は1cmほど。しっかりして安定感があるので気に入っているが、回転のしやすさで言えばどうなのか。底板と軸のバランスもあるだろう。

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